受講生さんから、
「電圧、電位、電位差、起電力、これらの違いを教えてください」
という質問をいただいたことがあります。
「電圧」とは、導体に電流を流そうとする(電子を移動させる)電気的な圧力のことです。電気の流れはよく水の流れに例えられます。
ホースの中に水を流すためには圧力(水圧)を加えなければいけません。それと同じように、導線の中に電流を流す、つまり電子(負の電荷)を移動させるには、電気的な圧力を加える必要があります。これが「電圧」です。
電池など、電源になるものは電圧を発生させることができます。この電圧(電気的な圧力)を生じさせるもととなる力(能力)が「起電力」です。起電力には、化学起電力や誘導起電力等があります(起電力については次回にも触れます)。
電池の正極(+)と負極(-)を、間に負荷(豆電球など)をはさんで導線で接続すると、正極から負極に向って電流が流れます(電子の流れは逆方向です)。これは、正・負極の2点間に電位差があるからです。電流は必ず電位の高い方から低い方へと流れます。電位の差のことを「電位差」といいます。
「電位」とは、大地或いは、無限遠(無限に遠い距離)を基準(0[V])として、それに対する電気的な高さをいいます。山の高さ(標高)を平均海面を基準(0[m])として表すのと同じようなことです。
また「電位」は、単位正電荷(+1[C])が持つ位置エネルギーのことをいいます。単位正電荷が、電界中(電気的な力が働いている場)で、ある点にとどまっているためにはエネルギーが必要です。この位置エネルギーは、無限遠からその点まで電荷を移動させるエネルギーの大きさと同じです。
これは、重力が働いている場で、ある物体が位置エネルギーを持つのと同じようなことです。高い位置にあるボールが持つ位置エネルギーは、その位置までボールを持ち上げるエネルギーに等しい。ボールに対応するのが単位正電荷、重力に対応するのが電界です。
以上「電圧、起電力、電位差、電位」について、概略を述べましたが、大よそのところを見ておいてください。どれも「電圧」ということもありますし、単位はいずれも[V](ボルト)です。
電位の説明より、電圧の単位[V]を別の単位で表わすと[J/C](ジュール/クーロン)になります。[J](ジュール)は、エネルギーの大きさを表す単位、[C](クーロン)は、電荷(電気量)の単位です。
※ 電圧の単位 [V] が、[J/C] になるのを単位の計算で考えてみましょう。
エネルギー[J]=電力[W]×時間(秒)[s]
電気量[C]=電流[A]×時間(秒)[s]
電圧[V]=電力[W]/電流[A] なので、
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