電気主任技術者とは

電気主任技術者とは?

■ 様々な施設の高圧電気の管理・保全をするための資格

電気主任技術者とは、ひとことで言うと「ビルや工場等の高圧電気の管理・保全をするための資格」です。少し難しく言いますと「様々な施設の事業用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安の監督をする資格」ということになります。

一般家庭の電圧は100~200ボルトですが、ビルや工場などは6,600ボルト、場合によってはもっと高い電圧を扱うことになります。
第三種電気主任技術者は、5万ボルト未満に限定した資格となります。第二種は電圧17万ボルト未満に限定、第一種は限定なく全ての保安の監督が可能となります。“事業用電気工作物”とは、電気使用のために設置する発電所、送電網、受電設備、電気使用設備のことです。

一方、電気工事士は工事のみに従事できる資格であり、扱える電力も小規模です。

電気主任
技術者
第一種 すべての電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます
第二種 電圧17万ボルト未満の電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます
第三種 電圧5万ボルト未満の電気工作物(出力5,000キロワット以上の発電所を除く)の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます
電気工事士 第一種 第二種電気工事士の範囲と最大電力500キロワット未満の工場、ビルなどの工事に従事できます
第二種 一般住宅や店舗などの600ボルト以下(低圧)での受電設備の工事に従事できます

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■ 電気主任技術者が必要な理由

国家資格は、法律に基づいて国や地方公共団体、国から委託を受けた機関が実施します。電気主任技術者の根拠法令は、電気事業法となります。
電気の安全安心を確保するために、電気事業法第42条に「保安規定」が定められており、電気事業法第43条に「主任技術者を選任しなくてはならない」と規定されています。(外部委託を含む) つまり、電気が発電所から送電されて、建物、施設、工場などで受電する流れの中で、必ず電気主任技術者が必要であるとなっているのです。電気がない社会は考えられません。そこに建物がある限り、あらゆる業界で電気主任技術者は必要なのです。
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試験は難易度の高い資格と言われていますが、想像以上に大きな価値のある資格でもあります。企業活動を遂行していく上で電気が必ず必要であり、その保安の管理は欠かせないものです。取得すると、就職や転職にも有利に働くだけでなく、資格手当や昇進などキャリアにも大きく貢献してくれる可能性のある国家資格です。

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■ 「保安規程」が電気事業法に定められている

電気事業法第42条に、定められている保安規程については押さえておきましょう。

1.事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、経済産業省令で定めるところにより、保安を一体的に確保することが必要な事業用電気工作物の組織ごとに保安規程を定め、当該組織における事業用電気工作物の使用の開始前に、経済産業大臣に届け出なければならない。

2.事業用電気工作物を設置する者は、保安規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を経済産業大臣に届け出なければならない。

3.経済産業大臣は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため必要があると認めるときは、事業用電気工作物を設置する者に対し、保安規程を変更すべきことを命ずることができる。

4.事業用電気工作物を設置する者及びその従業者は、保安規程を守らなければならない。

この「事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保」する仕事を電気主任技術者が担うことになるのです。そして、そのことが次の43条で定められているのです。

電気事業法第43条1項に、主任技術者が次のように定められています。
事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、主任技術者を選任しなければならない。
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