電気主任技術者とは

電気主任技術者とは?

電気主任技術者とは、ビルや工場の高圧電気設備を保安監督の仕事をする人です。電気主任技術者の資格は、社会的ニーズが高く、大変価値のある国家資格なのです。ここでは、電気主任技術者という職種や働くフィールドについて見てみましょう。

1.電気主任技術者という資格
2.電気主任技術者が必要な理由がある
3.電気主任技術者のフィールドを知ろう
4.製造業と電気主任技術者
5.電気工事関係企業と電気主任技術者
6.ビル・施設管理業と電気主任技術者
7.電気工作物とは?
8.重要電気法規!電気事業法とは?

1.電気主任技術者という資格

電気主任技術者は、発電所や変電所、工場、ビル、商業施設等の受電設備・配線の事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をする仕事をします。

一般家庭の電圧は100~200ボルトですが、ビルや工場などは6,600ボルト、場合によってはもっと高い電圧を扱うことになります。
第三種電気主任技術者は、50,000ボルト未満に限定した資格となります。第二種は電圧170,000ボルト未満に限定、第一種は限定なく全ての保安の監督が可能となります。電験三種資格が電圧50,000ボルトとはいえ、通常の電柱の電圧が6,600ボルトですから、ほとんどの仕事は電験三種を取得すれば間に合います。
“事業用電気工作物”とは、電気使用のために設置する発電所、送電網、受電設備、電気使用設備のことです。

電気主任技術者 第一種 すべての電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます
第二種 電圧17万ボルト未満の電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます
第三種 電圧5万ボルト未満の電気工作物(出力5,000キロワット以上の発電所を除く)の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うことができます

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2.電気主任技術者が必要な理由がある

国家資格は、必ず法律に基づいて定められています。
電気主任技術者の認定団体は経済産業省で、法令根拠は「電気事業法」となります。電気の安全安心を確保するため、電気事業法 第42条に「保安規定」が定められていて、第43条に「主任技術者を選任しなくてはならない(外部委託も含む)」とあります。
つまり、電気が発電所から送電されて、建物・施設・工場等で受電する流れの中で、必ず電気主任技術者が必要であるとなっているのです。
考えてみてください。電気のない社会は考えられません。そこに建物がある限り、あらゆる業界で電気主任技術者は必要なのです。

試験は国から委託を受けた機関として、(一財)電気技術者試験センターが実施します。
電験は難易度の高い資格と言われますが、想像以上に大きな価値のある資格でもあります。企業活動を遂行していく上で必ず電気が必要であり、その保安の管理は欠かせないものです。電験三種を取得すると、就職や転職にも有利に働くだけではなく、資格手当や昇進などキャリアにも大きく貢献してくれる可能性がある国家資格です。

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3.電気主任技術者のフィールドを知ろう

電気主任技術者は、様々な業界の様々な設備を管理するために必要とされています。
建設業においては、建物自体を建設会社や、建物内のインフラ工事を専門とする会社もあります。最近の大規模マンションでは、電力会社と高圧契約をし、電気の安全管理が必要になるケースが増えています。メーカでは、それぞれの工場の規模に応じた電気主任技術者が必要です。特に窯業、金属・鉄鋼などの”高温”を扱う業界では、自家発電を行っている会社もあります。
商業では、百貨店、大型ショッピングモール、アミューズメント施設をはじめいろいろな施設があります。

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鉄道では、駅や車庫にも大規模な配電設備があり、海運や空運では、港や空港の施設や大型倉庫などがあります。
情報通信であれば、通信網の構築、ホストコンピュータの施設やデータセンター、携帯基地局などの設備などがあります。
また、公共機関では、病院、浄水場やゴミ処理施設などでも電気主任技術者を必要としています。
そこに建物がある限り、電気主任技術者の仕事はあるのです。

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鉄道では、駅や車庫にも大規模な配電設備があります。海運、空運では、港や空港の施設、大型倉庫などがあげられます。
情報通信であれば、通信網の構築、ホストコンピュータの施設やデータセンター、携帯基地局などの設備などがあります。
また、公共機関では、病院、浄水場やゴミ処理施設などでも電気主任技術者を必要としています。
そこに建物がある限り、電気主任技術者の仕事はあるのです。

■ 電気主任技術者の必要とされる業界
区 分 発電 工事・施工 プラント・工場 施設管理
建設
食品
繊維
パルプ・紙
化学・石油
ゴム関連
窯業
金属・鉄鋼
機械、精密機器
電気・電機部品
自動車・輸送用機器
商業
不動産
電車・貨物・運輸
海運・空運業
倉庫・運輸関連
金融・証券・保険
情報通信
電力・ガス
公共

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4.製造業と電気主任技術者

製造業においても数多くの電気機器が使われています。コンピュータ制御で製品が自動的に出来上がるラインはもちろん、ほとんどの製造用機械は電気で動いています。そのため、製造業では一般に電気の使用量が家庭に比べると多くなり、電気を大量に電力会社から買う必要があります。また、鉄鋼、窯業等の大規模工場では、発電そのものをしている場合もあります。
高圧の電気設備には、安全を確保するため法律で定期的な点検が義務付けられており、それを行うのが“電気主任技術者”の仕事です。また、高圧電気設備を使っている場所では、そこで働く人々の安全を守るため「保安規定」を定めておくことも法律によって義務付けられています。この「保安規定」を決めて、きちんと運用することも“電気主任技術者”の仕事になります。

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その他には、現在使用している電気設備を改良や改造する場合の工事についての安全を管理することも“電気主任技術者”の役割になります。
(これらを称して電気主任技術者の仕事は「電気設備の工事・維持・運用に関する保安の監督」とされています。)

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5.電気工事関係企業と電気主任技術者

電気工事においては、建設中の建物内で電気を使用する際に、電気主任技術者が保安の監督をしなければなりません。建設中といっても内部では大量に電気を使うため電力会社から電気を買う必要があります。そのためには高圧の電気設備を使わなくてはならないので、電気主任技術者が設備の「工事・維持・運用に関する保安の監督」をしなければならないのです。

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近年、電気工事会社が電気設備のメンテナンスを請け負うことも増えてきています。以前は「保工分離」といって、完成後の「保全」と建設中の「工事」を分担することに国が定めていましたが、この規制が緩和され、現在では「保全」と「工事」を分ける必要がなくなっています。そのため、一部の電気工事会社では、保全(メンテナンス)を自社で行っています。

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6.ビル・施設管理業と電気主任技術者

病院、ショッピングセンター、公共施設をはじめ、大勢の人が利用する建物(施設)では、やはり電気が大量に必要なため、高圧の電気設備が設置されています。そのため、施設管理の会社では電験三種は必須の資格といえると思います。
特に近年は、IT分野の発展や二酸化炭素の問題から電気を使う機器が増える傾向にあります。また、24時間サービスが拡大していることから1日中電気が使われることも珍しくありません。このような流れから、電気の保安を監督する電気主任技術者の存在は、今後も非常に重要な位置を占めることは間違いありません。

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7.電気工作物とは?

電気主任技術者について調べると、「電気工作物」という用語がよく出てきます。この「電気工作物」を一言でいうと、電気を供給するための発電所、変電所、送電線。工場やビル、大型施設、住宅等の受電設備、屋内配線等、全ての電気使用設備のことです。
そして、「電気工作物」は、「一般用電気工作物」と「事業用電気工作物」に区分されます。

【一般用電気工作物】 低圧(600ボルト以下)の電圧で受電している場所等の電気工作物をいいます。
例)一般住宅、小規模な店舗、事業所等

【事業用電気工作物】 電気を発電する事業者、及び電気を需要する事業者の電気工作物をいいます。もちろん高圧の電気を扱います。
例)ビル、様々な施設、工場等

「事業用電気工作物」は更に「電気事業用電気工作物」と「自家用電気工作物」に区分されます。”自家用”といっても”自宅”のことではないですよ。

【電気事業用電気工作物】 電気事業者の工作物をいいます。電気を供給する側です。
例)発電所、変電所、送電線路、配電線路等

【自家用電気工作物】 電気事業者から高圧で受電している事業場などの電気工作物をいいます。電気を需要する側です。”電気の需要家”ともいいます。
例)ビル、様々な施設、工場等

電気工作物
事業用電気工作物
発電事業者、ビル、施設、工場等の事業者 (高圧)
一般用電気工作物
一般住宅・小規模店舗等 (低圧)
電気事業用電気工作物
発電所、変電所、送・配電線路等
自家用電気工作物
電気を需要する事業者

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8.電気事業法とは?電気法規を知りたい

電気事業法は、電気事業および電気工作物の保安の確保について定められている電気に関する一番重要な法律です。電験資格を取得する上で、この電気事業法の他に電気工事士法、電気工事業法、電気用品安全法 の3つを学ぶことになります。電気事業法と合わせて、“電気保安4法”と呼びます。どれも大切な法律です。

【電気事業法】
電気事業の発電、送電、配電のあり方や事業活動に関する規制が定められています。
電気事業の適正な運営を確保することで電気需要者の利益保護と電気事業の健全な発達を図り、電気工作物の工事・維持・運用に関する規制により、公共の安全確保と環境保全を図ることが目的となっています。
また、電気事業法の 第39条 第1項及び 第56条 第1項の規定に基づき、電気設備に関する技術基準について“電気設備に関する技術基準を定める省令”として交付されています。これを通常、電気設備技術基準と解釈と呼びます。ちなみに、電験三種の試験では、この電気設備技術基準と解釈についての知識が特に重要です。

【電気工事士法】
電気工事の作業に従事する者の資格や義務を定め、電気工事の欠陥による災害発生の防止について定められている法律です。

【電気工事業法】
正確には、”電気工事業の業務の適正化に関する法律”と呼びます。電気工事業法を営む者の登録及びその業務の規制を行うことにより、その業務の適正な実施を確保し、もって一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安の確保に資することを目的としている法律です。

【電気用品安全法】
電気用品の製造、販売等をおこなう場合の手続きや罰則を定めている法律です。電気用品による危険や障害の発生を防止することを目的としています。

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