業種別電気主任技術者の役割

いろいろな業界における電気主任技術者の役割とは?

電気主任技術者の仕事を主要な業界を例に少し掘り下げてみましょう。ここでは、製造業界、建築土木等の電気工事関連業界、ビル・マンション・公共施設等の事例をご紹介します。

■ 製造業における役割

製造業においても数多くの電気機器が使われています。コンピュータ制御で製品が自動的に出来上がるラインはもちろん、ほとんどの製造用機械は電気で動いています。そのため、製造業では一般に電気の使用量が家庭に比べると多くなり、電気を大量に電力会社から買う必要があります。また、鉄鋼、窯業等の大規模工場では、発電そのものをしている場合もあります。

高圧の電気設備には、安全を確保するため法律で定期的な点検が義務付けられており、それを行うのが“電気主任技術者”の仕事です。また、高圧電気設備を使っている場所では、そこで働く人々の安全を守るため「保安規程」を定めておくことも法律によって義務付けられています。この「保安規程」を決めて、きちんと運用することも“電気主任技術者”の仕事になります。

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その他には、現在使用している電気設備を改良や改造する場合の工事について、安全を管理することも“電気主任技術者”の役割になります。
(これらを称して電気主任技術者の仕事は「電気設備の工事・維持・運用に関する保安の監督」とされています。)

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■ 電気工事関係における役割

電気工事においては、建設中の建物内で電気を使用する際に、電気主任技術者が保安の監督をしなければなりません。建設中といっても内部では大量に電気を使うため、それを電力会社から買う必要があります。そのためには高圧の電気設備を使わなくてはならないので、電気主任技術者が設備の「工事・維持・運用に関する保安の監督」をしなければならないのです。

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近年、電気工事会社が電気設備のメンテナンスを請け負うことも増えてきています。以前は「保工分離」といって、完成後の「保全」と建設中の「工事」を分担することに国が定めていましたが、この規制が緩和され、現在では「保全」と「工事」を分ける必要がなくなっています。そのため、一部の電気工事会社では、保全(メンテナンス)を自社で行っています。

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■ ビル・施設管理における役割

病院、ショッピングセンター、公共施設をはじめ、大勢の人が利用する建物(施設)では、やはり電気が大量に必要なため、高圧の電気設備が入っています。そのため、施設管理の会社では電験三種は必須の資格といえると思います。
特に近年は、IT分野の発展や二酸化炭素の問題から電気を使う機器が増える傾向にあります。また、24時間サービスが拡大していることから1日中電気が使われることも珍しくありません。このような流れの中で、電気の保安を監督する電気主任技術者の存在は、今後も非常に重要な位置を占めることは間違いありません。

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