【電験3種の試験】平成23年度 出題傾向

平成23年度の試験について、科目別のポイントをまとめました。

■ 平成23年度 科目別出題傾向

【 理 論 】

今年の理論は、改めて「数学の重要性」を痛感する内容でした。

数式を作るところまでは、電気理論の基本で十分なのに、そこから解答を導き出すための計算が、非常に手間のかかる問題が目立ちました。こうした問題では、日頃の学習において、計算式を読むだけでなく、自分で書きながら計算してみるという「経験」がものをいいます。理論というと、定理や公式は確かに重要ですが、それは数学という土台がしっかりしていることが前提となるのです。

また、空白(文章)問題が例年になく多かったのも、今年の特徴の1つです。内容的には、特別な知識は必要なく、基本的なところが身についていれば、きちんと点数が取れる出題だと思います。ただし、いわゆる「引っかけ」的なものもありましたので、問題文を細かいところまでしっかりと読んだ上で解答しなければ、正解することは難しくなってしまいます。

【 電 力 】

特に目立った点はなく、ほぼ例年通りの出題のように思います。

ただ、機械で学習する電気化学の知識を必要とする問題が出題されていたのは、ここ数年の特徴といえそうです。電力では、様々な機器についての出題がありますが、計算を伴わない分野では、あまり細かなことを学習するより、全体の電力系統の中で、その機器が果たす役割などを学習しておくこと重要で、今年の出題もその傾向に沿ったものでした。

電力は、電験3種の総合的な知識が試される科目です。理論に基づく考え方、機械の性質や特徴、法令によって定められた基準など、4科目トータルで取り組むことは大切ですが、問われることは概略的な内容ですので、細かいことまで気にしすぎない方がかえって結果がよくなると思います。

【 機 械 】

相変わらず「浅く広く」の知識が求められる出題でした。

今年の特徴としては、論理回路の出題が2題あったこと、計算問題が単独の出題よりも、空白問題として出題されていたものの方が多かったことが挙げられます。出題数では、電動機、発電機、変圧器の分野でほぼ半分を占め、やはりこの部分が機械の柱であることに変わりはないようです。ただし、受験生にとってやっかいなのは、この柱の分野以外の出題が、様々な分野に分かれていて、1つの分野の出題が少ない点です。そのため、絞り込んだ学習が難しくなり、範囲がとても広く感じられてしまいます。

こうした機械の傾向は、今年に限ったことではなく、例年通りといえますが、それに対処するには「浅く広く」でいいから、機械で取り上げる分野に「普段から目を向ける」ということになると思います。今年の出題でいえば、ヒートポンプの問題(問12)などは、エアコンの仕組みそのものですので、電験3種の学習というよりは、日頃からこうしたことに興味を持っていれば、知ることができる内容でした。

【法規】

昨年に引き続き「電技解釈」の問題が中心でした。

電技解釈は条文が多いので、全部を暗記することは困難ですが、電験3種で取り上げられる条文は、テキスト、参考書に書かれているはずですから、それを目安にするとよいでしょう。

また「適切」「不適切」を問う問題がありましたが、これは、過去にもほとんど例がなく、今後はこうした出題もあり得るとして、学習することも必要だと思われます。計算問題は、この数年の傾向通りで、基本をきちんと学習していれば、小問題で4問は、確実に正解できる問題でした。

法規の文章問題は、他の科目と違って、条文という定められた文章から出題されます。しかし文章の意味よりも、言葉そのものが正しいかどうかの判断が求められますので、くり返し条文に目を通し、どういう言葉が使われているかを知ることが重要です。条文を暗記できれば、それに越したことはありませんが、量的に難しいので、目を通す回数を多くして、覚えていなくても、選択肢を示されれば、正しい言葉が選べるようになっておくことが現実的だと思います。

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