電験三種 平成27年度 試験出題傾向

平成27年度の試験について、科目別のポイントをまとめました。

■ 平成27年度 科目別出題傾向

〔理論〕

 本年度は、分野別に十分な学習をしていた方には、合格しやすい出題であったのではないでしょうか。全体としては、高い計算力が求められないことが特徴であったと思います。
 A問題については、静電気と直流回路、交流回路、過渡現象についての出題は基本的な出題でした。電子についての出題は例年通り広く浅い知識が問われたので、得点するのは難しかったのではないでしょうか。また、磁気について問われた問3、問5は過去に出題されたパターンとは異なり、非常に攻略が難しかったと思います。
 B問題については、今年は易しい年だったのではないでしょうか。問15は直流回路の基本的な知識があれば十分対応できました。また問16はコンデンサの静電容量についてですが、過去の出題で平衡していないブリッジ回路のΔ-Y変換については抵抗で出題されていましたので、解答できた方も多かったと思います。問17についてはV結線と三相交流について、問18については演算増幅器についてでした。選択問題としては、「バーチャルショート」を理解している方にとっては問18を選ぶと良い出題だったかと思います。

〔電力〕

本年度は、広く浅い知識をつけていた方にとっては、非常に合格しやすい出題であったのではないでしょうか。
 文章問題については発電の分野から3問、送配電から7問、電気材料から1問の出題でした。問5の分散型電源の問題については、深く勉強していないと解答できなかったかと思いますが、その他の10問については、基本的なことが問われる問題でした。
 計算問題についてはA問題で出題された火力発電の効率について、誘電体損について、配電方式については基本的なことが問われていました。B問題の速度調定率については過去10年間に1回しか出題されていなかったので、過去問を中心に学習された方には少し難しく感じたかと思いますが、与えられた公式と同時に動かしている発電機の周波数は同じでないといけないこと、を理解できていれば解けた問題でした。また、電圧降下と配電系統について出題された他の2問については、基本的な電気の流れや必要な公式を覚えていれば解けたのではないでしょうか。

〔機械〕

電験三種、最難関科目の機械ですが、今年も昨年同様取り組みやすい問題が多かったと考えられます。

A問題については、直流機2問 同期機3問 変圧器2問 誘導機1問 パワーエレクトロニクス3問 電動機応用1問 電熱1問 情報処理1問でした。直流機、変圧器、誘導機、電動機応用、電熱の問題は、基本的な公式や特徴に関する問題で基礎力が問われる出題だったので、基本のテキストでしっかり学習をしていれば、十分対応できたのではないでしょうか。
特に、「直流電動機の出力計算」の問1は、頻出の逆起電力の公式がわかっていれば解ける問題、「変圧器の巻数比の計算」の問8は、変圧器の基本である理想的変圧器の電圧電流と変圧比の関係および三相のΔ―Yの関係がわかっていれば解ける問題でした。
同期機3問のうちの問6「小型直流モーターと同期モーターに関する出題」と、パワーエレクトロニクスの問11「太陽光発電のインバータに関する出題」は、過去の出題例がほとんどない問題だったので、少し難しかったと思います。
B問題については、誘導電動機、照明、自動制御、情報処理が各1問でした。
誘導機、照明は基本的な出題で、過去問題などで基礎力を養っていれば解ける問題でした。
選択問題の問17、問18も応用力の問われる複雑な問題ではなく、特に問18はパソコンを古くから扱っている人であればわかるような問題でした。

全体としては、基本的な知識を問う出題が多いことから、合格できた受験生も多かったのではないでしょうか。

〔法規〕

 本年度は、「法令は頻出問題を押さえる」「B問題3問中2問解けるようにするために計算問題の対策を十分行う」の2点を抑える対策をとっていれば、60点を取ることはできたのではないでしょうか。
 法令については問1の自家用電気工作物、問2の特定電気用品、問4の避雷器、問5のB種接地工事、問10の変流器の出題については、基本的なテキストの学習で十分対応できました。問3の電磁誘導障害について、問6の監視について、問7の施工についての距離の問題、問8のガスの爆発が考えられる場所の配線について、問9の系統連携の設備については少し深い内容を学習していれば対応できたかと思います。法令をある程度学習されていれば、この中から2.3問は得点できたと思います。
 計算問題については、問11の支線の計算と問13の三相の負荷については非常に基本的な内容が問われました。特に電力と並行して学習していれば、十分攻略できたと思います。問12については電験三種の学習のみをしている方にとっては難しい問題であったと思います。第二種電気工事士、第一種電気工事士の受験経験や、現場での仕事の経験がある方でないと、対応できない問題であったと思います。