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2020.04.27
電力

パーセントインピーダンスと短絡電流

電力科目では、パーセントインピーダンス(\displaystyle \%Z )を使った計算問題がよく出題されます。
パーセントインピーダンスは、百分率インピーダンス、短絡インピーダンスなどと呼ばれることもあります。
ここではパーセントインピーダンスの意味とその計算式を解説し、パーセントインピーダンスを使う代表的な短絡電流の計算について解説します。

目次

  1. パーセントインピーダンスとは
  2. パーセントインピーダンスと短絡電流の関係
  3. パーセントインピーダンスを使って短絡電流を求める例

 

パーセントインピーダンスとは

パーセントインピーダンスは、回路に定格電流\displaystyle I_n〔A〕が流れているときにインピーダンス\displaystyle Z〔Ω〕で起こる電圧降下\displaystyle I_nZ〔V〕と、定格相電圧\displaystyle E_n〔V〕の比を百分率〔%〕で表したものです。
式で表すと次のようになります。
 
\displaystyle \%Z = \frac{I_nZ}{E_n} \times 100〔%〕
 

これを、定格の線間電圧\displaystyle V_n〔V〕を用いて表すと、次のようになります。
 
\displaystyle \%Z = \frac{I_nZ}{\frac{V_n}{\sqrt{3}}} \times 100〔%〕
 

パーセントインピーダンスを求める場合は、容量〔V・A〕を使って求めることもよくあります。
三相定格容量を\displaystyle P_n〔V・A〕とすると、次のように変形できます。
 
\displaystyle \%Z = \frac{I_nZ}{\frac{V_n}{\sqrt{3}}} \times 100 = \frac{I_nZ \times \sqrt{3}V_n}{\frac{V_n}{\sqrt{3}} \times \sqrt{3}V_n} \times 100
\displaystyle = \frac{\sqrt{3}V_nI_nZ}{V_n^2} \times 100 = \frac{P_nZ}{V_n^2} \times 100〔%〕

 

短絡電流を求める計算

短絡電流\displaystyle I_s〔A〕は、定格相電圧\displaystyle E_n〔V〕を短絡点から見た系統の合成インピーダンス\displaystyle Z〔Ω〕でわり算することで求められます。
 
\displaystyle I_s = \frac{E_n}{Z}〔A〕
 

これを変形すると、\displaystyle \frac{Z}{E_n} = \frac{1}{I_s}となり、パーセントインピーダンスの公式に代入すると、
 
\displaystyle \%Z = \frac{I_n}{I_s} \times 100〔%〕
 

このように、パーセントインピーダンスは短絡電流と定格電流の比で表されます。
さらに変形すると、次のようになります。
 
\displaystyle I_s = I_n \times \frac{100}{\%Z}〔A〕
 

よって、短絡電流は定格電流をパーセントインピーダンスで割ることによって求められます。

 

パーセントインピーダンスを使って短絡電流を求める例

実際に計算するときはどのように使うのか、一つ問題を見ていきましょう。
電力系統で三相短絡を生じたとき、三相短絡電流\displaystyle I_s〔A〕は、先ほどの
 
\displaystyle I_s = I_n \times \frac{100}{\%Z}〔A〕
 
を使って求めます。

このときの\displaystyle \%Zは、事故点から電源側を見た全部の合成インピーダンスです。
ここで注意することは、各パーセントインピーダンスの値は同一の基準容量に換算しなければならないということです。
これは、「パーセントインピーダンスとは」であった、\displaystyle \%Z = \frac{P_nZ}{V_n^2} \times 100〔%〕からわかるように、パーセントインピーダンスは容量\displaystyle P_n〔V・A〕に比例するからです。
また、各パーセントインピーダンスの合成は、抵抗の直並列の合成の計算と同じ要領です。
 

〔問題〕
図のように、定格電圧66〔kV〕の電源から三相変圧器を介して二次側に遮断器が接続された系統がある。この三相変圧器は定格容量10〔MV・A〕、変圧比66/6.6〔kV〕、百分率インピーダンスが自己容量基準で7.5〔%〕である。変圧器一次側から電源側をみた百分率インピーダンスを基準容量100〔MV・A〕で5〔%〕とする。図のA点で三相短絡事故が発生したとき、事故電流を遮断できる遮断器の定格遮断電流〔kA〕の最小値は次のうちどれか。

(1) 8  (2) 12.5  (3) 16  (4) 20  (5) 25

〔解答〕
変圧器一次側から電源側を見たパーセントインピーダンス5〔%〕(100〔MV・A〕基準)を基準容量\displaystyle P_n = 10〔MV・A〕に換算した\displaystyle \%Z_Gの値は、
 
\displaystyle \%Z_G = 5 \times \frac{10}{100} = 0.5〔%〕
 

したがって、A点(変圧器二次側)から電源側を見た合成パーセントインピーダンス\displaystyle \%Zは、
 
\displaystyle \%Z = 7.5+0.5 = 8.0〔%〕
 

以上より、三相短絡電流\displaystyle I_s〔A〕は、
 
\displaystyle I_s = I_n \times \frac{100}{\%Z} = \frac{P_n}{\sqrt{3}V_n} \times \frac{100}{\%Z} = \frac{10 \times 10^3}{\sqrt{3} \times 6.6} \times \frac{100}{8.0}\displaystyle 10935〔A〕
 

これを〔kA〕にすると、約10.9〔kA〕となります。
この短絡電流を遮断できる遮断器の定格電流の値は上記の値以上が必要となるので、答えは(2)12.5〔kA〕となります。

電験三種の勉強を始めて、「パーセントインピーダンスって何??」ってなる方も多いと思います。
電力以外の科目でも出てきますので、しっかり基礎をおさえておきましょう。
 

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