さくっと合格レシピ
- 2016.07.19
- 機械
励磁電流と励磁アドミタンス
励磁電流
励磁電流とは、磁界を作り、磁束を発生させるための電流です。(界磁電流ともいいます。)
変圧器において無負荷の場合、1次電流=励磁電流となり、
負荷がかかっていると、
1次電流=励磁電流+負荷電流となります。
また、変圧器と誘導機は同じ等価回路ですので、誘導機でも同様に考えます。
励磁アドミタンス
簡単にいうと、1次巻線が持っているアドミタンスのことです。
「鉄心内に磁束を作る働きを持つ励磁電流は、一次電圧に対して90°遅れの電流と鉄損のための同相電流の和となる。」これをベクトル図にすると下図のようになります。
変圧器の一次巻線はコイルですので、抵抗(コイルを作っている電線の抵抗)とコイルとしてのインダクタンスを持っています。そこに励磁電流を流すのですから、コイル分は電圧に対して90°位相が遅れ、抵抗分は電圧同相になります。
ベクトル図の は抵抗分の電流、
はコイル分の電流、
が励磁電流、
は一次電圧です。
このベクトル図は電圧が基準ベクトルなので、抵抗とコイルは並列だということになります。
よって、励磁回路は抵抗とコイルの並列回路で、並列回路の場合、インピーダンスは逆数で考えるため、インピーダンスの逆数、すなわちアドミタンスの回路となります。
ここから、励磁回路はアドミタンス回路となるので、励磁アドミタンスと呼ばれています。
なお、誘導機でも励磁アドミタンスを考えます。
****************************************************************
参考:初心者にやさしい電験三種講座とは?「講座の特徴」
参考:確認しよう!「電験三種に合格するために知っておくべき6つのこと」
参考:翔泳社アカデミー受講生の合格体験記「合格者の声」
参考:役に立つ「電験三種 試験データ」
****************************************************************