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汽力発電所の熱サイクルについて

1. 汽力発電とは

石油、石炭、液化天然ガスなどの燃料を燃焼して電力を発電するのが火力発電です。

汽力発電は、火力発電の一種であり、燃料を燃焼して得られる熱エネルギーで水を蒸気にし、その蒸気でタービンを回し機械エネルギーに変換し、タービンと直結した発電機を回転させて電気エネルギー(電力)を発生しています。

 

火力発電は他に、ガスタービン発電・内燃力発電・コンバインドサイクル(複合)発電などもありますが、一般に火力発電といえば汽力発電を指すことが多いです。

 

2. 汽力発電所の熱サイクル

汽力発電所では燃料の持つ熱エネルギーが蒸気を媒体として機械エネルギーに変換されます。その仕組みは次のようになります。

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E→A タービンから出た蒸気(排気)Eは復水器で水(復水)Aになる。

A→B 復水Aは給水ポンプで加圧された水(給水)Bになる。

B→C 給水Bはボイラに送り込まれ熱を受けて飽和蒸気Cになる。

C→D 飽和蒸気Cは過熱機でさらに加熱されて過熱蒸気Dとなり蒸気タービンに送られる。

D→E タービンに送られた過熱蒸気Dは、その熱エネルギーが機械エネルギー(回転力)に変換されタービン、発電機を回転させて発電する。

 

※  飽和蒸気と過熱蒸気について

B→Cの過程は、一定圧力のもとで水を加熱すると温度が上昇しますが、ある温度に達すると熱を加えても温度は上がらなくなり、加えた熱は蒸発のために使われます。このときの温度が飽和温度で、その温度での蒸気が飽和蒸気です。

C→Dは、飽和蒸気をさらに加熱すると再び温度が上昇し始め過熱蒸気になります。

 

A→B→C→D→E→A つまり、復水→給水→蒸気→排気→復水という過程で、熱の受け入れ、放出を繰り返しています。この熱の変化のサイクルのことをランキンサイクルといいます。

(a)ランキンサイクルを、(b)T-s線図(温度-エントロピー線図)で表すと上のようになります。

 

※  エントロピーとは、乱雑さの度合いのことをいいます。

ランキンサイクルでいうと水に熱を加え、蒸気になるに従って水の分子は活発に自由に動くことができるようになり(エントロピーが大)が、逆に蒸気が冷やされて水になるに従って水の分子の動きは抑制されます(エントロピーが小)。

 

上の二つの図は対応させて覚えておいてください。

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カテゴリー: 合格レシピ:電力